*SAKULIFE*

音楽と桜とミルクティーが好きな社会人が、日々の想い出やお気に入りをしまっておく宝箱。

ワンデーフリーパスポート映画録。2021初夏、前編。

今日もイオンシネマのワンデーフリーパスポートで映画5本観てきました。
エンターテイメントを全身で浴びられるアトラクション。
楽しかったです。

感想、前編です。
まずは最初の3本から。

『クルエラ』

クルエラ オリジナル・サウンドトラック

『101匹わんちゃん』のヴィランズ・クルエラの過去を描いた物語。

最近ディズニーに限らず、世界的名作の再解釈や悪役を主役にしたスピンオフが多いですね。
それだけ、過去作品含め、作品が溢れ返った世界の中では完全な新作を当てるのは難しく、名作の名を借りなければ数字が見込めない、という事情があるのだと推察します。

わたしは必要以上に悪役に情状酌量すべき含みを持たせることには反対です。
もちろん、世の中が勧善懲悪、善と悪の単純な二項対立で成り立っていないことは百も承知です。
昔の戦隊ヒーロー作品は、「いいもん」「わるもん」がはっきりしていましたが、最近は単純な敵味方の二項対立で作品が作られているわけではない、と聞きます。
時代が変わる中で、これから生まれる新作の悪役に同情すべき過去を語るのは、今の時代必要な要素なのだと考えます。
しかし、過去作品の悪役は、悪に徹すべきです。
なぜなら、過去の完全なる勧善懲悪の世界の下で生まれた悪役の罪は、現代になっても消えることはないからです。
同情の余白を、後から作ることは許されません。

マレフィセント2』があまりにも…だったので、『クルエラ』も当初観る予定ではなかったのですが………せっかくなので拝見しました。

『101匹わんちゃん』の記憶がほぼなかったのですが、後からWikipediaを見直したら、『101匹わんちゃん』にも登場する人物がクルエラとダルメシアン以外にもたくさん登場していたことを初めて知りました。

クルエラ役は『ラ・ラ・ランド』のエマ・ストーン
ロンドンを舞台に繰り広げられるファッション業界のお話で、1970年代の華々しいファッションをたくさん観ることができます。
それだけで楽しいですし、ロンドンに行きたくなります。

ヴィランズが実はいいもんだった感」はそこまでないんじゃないかと思います。
そしてわんちゃんたちの名演が光っております。

時間の都合で吹き替えで観たのですが、クルエラの声が柴咲コウなのだとエンドロールまで全くわかりませんでした!
プロの声優さんだと思ってました。主題歌まで!超びっくり。

賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット

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前作を観てないのでどうしようかと思ったのですが、せっかくなので拝見しました。
家を出る前に前作をAmazon Primeで30分だけ観て付け焼き刃予習。

主演は浜辺美波。彼女にぱっつん黒髪ロングのイメージなど微塵もないのにキャスティングした人すごいです。『約束のネバーランド』のエマのオレンジ髪のイメージもないけど!
浜辺美波ちゃんは『君の膵臓をたべたい』から好きになって、インスタもフォローしてます。
インスタで「移動にめっちゃ時間かかったのに撮影一瞬で終わった」って言ってたシーン、ここだ!ってすぐにわかりました。笑
そして浜辺美波ちゃん本人もdポイントのCMのダンスが下手だと言われてるのに、夢子も運動神経が壊滅的という設定でおもしろいなと思ってしまいました。
体育祭中止にしてほしい気持ち、めちゃめちゃわかるよ…!笑

生徒会長役の池田エライザもあんな銀髪三つ編みぐるりんぱみたいな髪型のイメージない。キャスティングした人すごいです。
中村ゆりかちゃんが出てました。『地獄の花園』にも出てました。声が印象的。これからブレイクなさっていくのかしら。

共学なのに生徒会役員女性ばかりだし女性の登場人物が多い作品だけれど、こんな女の子いっぱい出てくるのにみんなかわいいし美人だしすごいなと思いました!(どうしようもなく小学生並みの感想)
三戸なつめさんすーごいはまり役!

藤井流星くんはアリス九號.のさがさまにすっごい似てるなってずっと思いながら観てました。

そして唐突なミュージカル演出にわろた。
鍵鈴にすんのおもろすぎるやめて。
ほんでミュージカル演出本気でそこだけなんなんでなん。笑

高校が舞台ということは、基本的に3年しかいない環境ということ。
それが2年前の出来事を都市伝説にしていてリアルだな、と思いました。
2年間停学処分となっていた藤井流星くんが
「俺の2年間を返せ!」
的なことを言ってたんですが、いやいや2年間返せじゃなくほかに居場所を見つけてくれ!と思ってしまいました。
高校は3年間限定の居場所なんだから。
そんな冷静に突っ込んで観る映画じゃないのですが。笑

続編もあるみたいなので超チョイ役だった田中圭は次のメインキャストなのかな?気になります。

 

『キャラクター』

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いちばん心に傷を負ったのは間違いなくこの『キャラクター』でした。

漫画家として売れることを夢見て、アシスタント生活を送る山城圭吾。
ある日、一家殺人事件とその犯人を目撃してしまった山城は、警察の取り調べに「犯人の顔は見ていない」と嘘をつき、自分だけが知っている犯人をキャラクターにサスペンス漫画「34」を描き始める。
お人好しな性格の山城に欠けていた本物の悪を描いた漫画は大ヒットし、山城は一躍売れっ子漫画家の道を歩んでいく。
そんな中、「34」で描かれた物語を模した事件が次々と発生する。
https://eiga.com/movie/94252/ より引用

漫画家を夢見る主人公を菅田将暉、殺人犯をSEKAI NO OWARIFukaseが演じています。

殺人鬼役のSEKAI NO OWARI Fukaseがこわすぎる。
リアル殺人鬼。リアル異常者。こわい。
実際の殺人犯に会ったことなんてない、ないけど、本当にリアルで怖かったです。Fukase演技うますぎて人としての評価下がりそうな勢いです。こわい。

軸となるのが“幸せな”4人家族。

物語の始まりとなる最初の殺人事件は、4人家族が自宅で惨殺され、犯人が反抗後もしばらく現場に滞在していた、という点から、世田谷一家4人殺害事件がモチーフとなっていると考えられます。

一家殺人事件の何が怖いって、殺された人の中には、
「家族が目の前で殺されて、かつ自分もこれから殺される恐怖」
を味わった人がいるということです。
想像しただけでもうこわすぎる。1番に殺してくれ。でもわたしが1番に殺されるとほかの家族が同じ思いを。あああ
というかなんで単独犯で4人全員殺せてるんだFukase。こわすぎるFukase

意図的にか何なのか、目の前で家族が殺される恐怖、がリアルに描かれるのはクライマックスまでないんですよね。
あの演出はうまいと思います。

高畑充希菅田将暉の妻役なんですが、出てきて5分で
「頼むから高畑充希死なんでくれ」
と願いながら観てました。
この設定の主人公の妻とか危険しかないです。こわい。

Fukaseもほんとすごかったですが、菅田将暉はやっぱりすごかったです。
終盤の表情が、ほんとにすごかった。
表情の変化ひとつでそれまでにFukaseが言ってた台詞を全部表現しきってしまう。
凄まじい演技力です。引き込まれました。

観た直後はあまりにおそろしすぎて息も絶え絶えでした。
人が死ぬ話駄目なくせに観たわたしが悪かったです。

わたしは痛みを敏感に受け止めてしまう体質なのでほんとにだめ。こわいです。
胴体ぶっ刺されて一発で死ぬより首とか手とか四肢とか頭の飛び出てる部分を徐々に刺される方が一発で死ねなくてこわいと思ってしまう。こわいです。

わたしも4人家族なので帰り道が殊更こわかったです。
家の鍵めっちゃ厳重に閉めました。

サスペンスとか大丈夫な方はとてもおすすめです。
めちゃめちゃおもしろいと思います。

今も突然家にFukaseが入ってきたらどうしようっておびえてます。こわい。