*SAKULIFE*

音楽と桜とミルクティーが好きな社会人が、日々の想い出やお気に入りをしまっておく宝箱。

亜美ちゃんは美人。


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こんばんは。

140字ではお答えできないマシュマロをいただいたので、ブログにてお答えいたします。

こちらです。


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マシュマロくださった方、ありがとうございます✨

母との平行線の話は、このツイートです。

これは日本の皇室で今問題になっているご結婚の話をしている時に出たものです。

わたしはこの件に関して、一貫して
「わたしが友人なら絶対に止めるのに…!」
と主張しています。

先日も母との間で全く同じ議論が交わされたのですが、その時も平行線のまま結論は出ませんでした。
今回平行線のまま終わったのは、わたしがあることに気づいて、引いたからです。

何に気づいたのかと言うと。

わたし、本気で人を好きになったことなかったわ。

という事実です。

「すべてを擲ってもいい」と思えるほど人を好きになったこと、わたしにはありません。

母は、父のことを昔、
「『この人しかいない!』って思った」
と言っていました。笑

わたしが人と付き合っているときも、あまりに普段と特に変わりないので、母に
「ほんまに好きなん? 彼氏がいるのに夢中にならないのはおかしい!」
と言われたことをふと思い出しました。

24歳で結婚した母との間に、人生経験において決して超えることのできない崖を感じて、わたしは黙ったのです。

だからわたしは29歳の今でも独身なんでしょうね。笑

現実と夢の中

“夢中”という字は“夢の中”と書きますね。
わたしは、基本的に夢の中にいることがあまりないタイプかもしれません。

マシュマロでいただいたような尊敬するバンドマンに仮にプロポーズされるようなことがあったとして、わたしは断る可能性の方が高い気がします。

なぜなら、尊敬するバンドマンと結婚することより、平凡で穏やかな生活を守ることの方が大切だから。
というより、平凡で穏やかな生活を手放すことが怖いからです。

自活されている方からすると
「何を言うとんねん」
という話なのは百も千も承知であえて言うのですが、不自由なく実家で暮らしてしまっているわたしは、昔からずっと、
「自分ひとりの稼ぎで生活していくこと」
に言いようのない恐怖を感じています。

今は、息をするかのように働いてお金をいただいて生活しています。
でも、いつか、病気や事故で働くことができなくなったときに、生活がたちゆかなくなってしまうことがとんでもなく恐ろしいのです。

生活のために、生きていくための固定費用を支払うために、働き続けなければならない。

それがほんとうに恐ろしいのです。

だから、個人的には「稼いだお金をすぐ使ってしまう人」との結婚は、考えづらいかな。
二馬力で計画的に生きたいです。って、わたしだったらどうするかは聞かれてないか。すみません。

もし、結婚することがあるとしたなら、穏やかな生活が送れないかもしれないリスクと、独身で居続けることのリスクを天秤にかけて、前者のリスクの方が軽いかな、と思えたときだと思います。

独身で居続けることのリスクもなかなかに重いので、そういう意味では結婚するのかもしれません。
独身もなかなか生きづらいですからね。

だからわたしは29歳の今でも独身なんでしょうね。笑

友人側の場合

もし、わたしが友人側だった場合、最初にも書きましたが止めるだろうと思います。

それが友人としての正義であり、最適解だと思っていました。

『亜美ちゃんは美人』

『亜美ちゃんは美人』という綿矢りさの作品があります。
『かわいそうだね?』に収録されている中編です。

さかきちゃんは美人。でも亜美ちゃんはもっと美人。

という書き出しからはじまる、主人公・さかきちゃんと、誰からも愛される美人な友達・亜美ちゃんの物語です。

さかきちゃんは、美人な亜美ちゃんがちょっと苦手。
それでもなぜか、亜美ちゃんはさかきちゃんになついていて、常に行動を共にします。

(さかきちゃん以外からは)誰からも愛される亜美ちゃん。
かわいい亜美ちゃん。
完璧な人生を送るはずの亜美ちゃん。

しかし、亜美はよりにもよって、沖縄旅行でたまたま出会った4歳年下の謎の宗教に片足突っ込んでそうな男と結婚する!と言い始めます。

そう。「やばい奴」です。

友人たちは一様に結婚を止めますが、亜美は耳を貸しません。

その中で、さかきちゃんだけが、彼女の結婚を受け止めます。

そこにはさかきちゃんだけが気づけたとある理由があったのです。

受け止める友人側

『亜美ちゃんは美人』は、就活に失敗した時に読んでいた本で、とても印象に残っていたのですが、最近になって読み返しました。
そして、これを読み、
「友人だからこそ、反対するんじゃなく受け止める選択肢もあるんだな」
と思いました。

亜美ちゃんはなぜ、こんな「やばい奴」に惚れてしまったのか。
さかきちゃんはなぜ、こんな「やばい奴」との結婚を受け止めてしまったのか。

双方に歪な理由があります。

そのため一概にお手本にするべきではありませんが、友人側としては、
「他人から見れば『やばい奴』でも、その人を選択しなければ生きていけない理由がある人もいる」
ということを認識すべきなのだな、と学びました。

端から見るとすべてを持っているように見える亜美には、すべてを持っているように見えるからこその闇があります。

「止めるのも友情」な気もしてしまいますが、その先には、「本人の気持ちを想って受け止める友情」というものもあるんだな、と学びました。

作中では亜美ちゃんもさかきちゃんも結婚を控えています。
24歳。
奇しくも母が結婚した年齢と同じです。


議論の出発点について思うこと

日本の皇室のお話に関しては個人の問題では終われないので、わたしが友人なら、
「もっといい人がいる」
と止めたくなってしまいますが……。

彼女はきっと、意気地になってしまってるんじゃないかと思うんです。

そして、彼女を意気地にさせているのは、
「お姉ちゃんは美人。でも、妹の方がもっと美人」
と、暗に言い続けてきた世論なんじゃないかな、と思ってしまっています。(大声で言えることじゃないのでここでだけひっそりと書き記しておきますが)
こんなにも問題がこじれてしまっているのには、わたしたち国民にも、責任の一端があるように思えてなりません。


普通はどちらなのか

さて、こんなにも長々書いておいて普通はどちらなのか、という質問にお答えしておらずすみません。 

普通は、やはり、母の側の方が多いんじゃないでしょうか。

正直、わたしにはあまり気持ちが分かりませんが、わたしみたいな人は少ない方がいい、という願いも込めています。笑

人を好きになること、わたしにはとても難しいです。

だからわたしは29歳の今でも独身なんでしょうね。笑