2022.4.8(Fri)
宝塚歌劇 宙組
『NEVER SAY GOODBYE』
at 東京宝塚劇場
行ってきました!
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2月に大劇場で母と観に行く予定、それもS席だったのに中止に😿
今日観劇できることになりました!
スペインの内乱に翻弄されるポーランド出身のカメラマンとアメリカ人劇作家の物語。
宙組の和央ようかさん、花總まりさん退団公演以来の再演だそうです。
真風涼帆さんはなんと、この初演が初舞台だったのだとか。驚きです。
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予習を全くせずに行ったのですが、想像以上に戦争の物語で、面食らった。
ウクライナ情勢を重ねずにはいられなくなる。
まさかこの作品の上演中に(中止期間があったので、開戦後に初日くらいだったのではないでしょうか)戦争が起きるだなんて。
その因果についてずっと考えてしまった。
感想
作品の舞台はハリウッドにはじまり、途中からはずっとスペインはバルセロナ。
オープニング、最初に鳴る音がガットギターなのにも納得。
音楽も重厚でとてもよかった。
キキさん演じるヴィセントはマタドール。
バルセロナで攻め込んだ反乱軍から生まれ育った街を守るために民兵として闘うことを選ぶ。
途中のマタドールの演舞のシーンは、旗の色が赤橙黄緑青藍紫の虹色。
でも、今夜、ロマンス劇場で架かる虹とは趣が全く異なる…。
バルセロナということで、サグラダファミリアが登場する。
民兵の集まる場所として開かれていたらしい。
行ったことのある場所がそんなことに使われていただなんて。
戦火を切り抜けて、今もなお建設が続いているんだなぁ。
サグラダファミリアの場面、後ろから射し込む光で舞台に落とす影が窓の装飾の形になっていて美しかった。
戦争
避けずに通れないのが戦争のシーン。
反乱軍のクーデターに端を発する内戦だけれど、やがて民兵の中でも統一社会党のPUSCとヴィセントたちとの間で分裂が起きる。
戦争のシーンはウクライナの今を見ているかのようで心が苦しい。民衆も女性も子どもも生まれ育った街を守るために立ち上がっている。
帰る場所、生まれ育った街が奪われそうになった人は闘うのだろうなと思う。
そんな中で目を引いたのが、ジョルジュやキャサリンと同じように、帰る場所があるのに個々に残る決断をした人々。
民兵の中には、クーデターが起きたときに開催間近だったオリンピックの他国選手も“センチュリア・オリンピアーダ”として戦線で戦っている。
わたしには決してできない決断。
亜音有星さん演じるタリックが逃げ出してしまうけれど、祖国が別にあるのなら戦うのをやめたいと思うのは止められんよ、キキさん……と思ってしまった。
戦争が激化する中、反ファシズム派でも分裂が起き、代理戦争の様相を呈し、市民と市民が戦う誰もが望まない結果に突き進んでいくさまを、わたしは客席で傍観するしかない様は、今のウクライナ情勢と全く同じで………やられた。
演じてる宙組のみなさんも日々痛感されているのではないだろうか……重なりすぎる。
それぞれの登場人物の死をドラマチックに描いたりしなかったのは、それだけたくさんの命が無慈悲に奪われる戦争とはこういうものなんだ的なことの象徴なのかなあ……と思う。
キャスト
真風涼帆さん
真風涼帆さんはお話の仕方がやわらかいからちょっとホームズ思い出す。笑
潤花ちゃん
潤花ちゃんは風花舞の役の後に花總まりの役で重役続きで大変。
というか宙組が退団公演の再演続きで大変。
キャサリン(バロンに続きまた役名キャサリン)は、序盤絵に描いたような強い女。
潤花ちゃん強い女の役すごく似合うね。
今回も赤リップが似合っていてとてもかわいい。
衣装も素敵。バルセロナで着てた紺の服かわいかった。
声も深いから強い女の役がほんとに似合う。
大口開けた潤花ちゃんかわいい。笑
潤花ちゃん二役なのはわかってたんだけど、バロンに引っ張られすぎて途中でジョルジュがキャサリンに似た誰かと出会うんだとばっかり思ってて(一応ギリギリ最初で孫が潤花ちゃんなのには気づいてた)二幕始まってすぐに
二役ってこれか~!!!ってなった。遅
フィナーレは潤花ちゃんが体感100年出てこなくて、潤花ちゃんはあああああああってなってたけど満を持して登場したデュエットダンスもパレードのドレスもとても美しくかわいかった。まじでなんでも似合う。かわいい。
あと、ストーリーが重いのであまりときめきシーンはないけれど、ヴィセントの実家に逃げ込んだ後、ジョルジュとキャサリンがずっっっっっと、ずっっっっっと、手をつないだままだったのはかわいかった。笑
芹香斗亜さん
マタドール役のキキさん。
脚の長さに目を奪われる。
桜木みなとさん
ほんでわたしなぜか桜木みなとさんをフィナーレまで忘れてて、金髪すぎて全然わかってなくて、え、あのすんげー悪いやつ桜木みなとさんだったのおおおおおおってフィナーレでなった(すみません)
そんな、ずっと真風涼帆さんの親友や相棒役だったのに、そんな、そんなぁぁ…………笑
天彩峰里ちゃん
天彩峰里ちゃんもかわいかった。
最後帰国していったけど、帰る場所のあるあなたが帰国する選択は間違ってないよ、と思った。
とても重厚で、最後に観客に委ねる作品なような気がする。
わたしは人が死ぬ話が苦手で、戦争の作品とか避けまくってたけど今回すごいタイミングで真正面から当たる作品が来たなあと思う。
次は4月24日に観に行きます✨
ミッドタウンの前の広場?にも桜が。