*SAKULIFE*

音楽と桜とミルクティーが好きな社会人が、日々の想い出やお気に入りをしまっておく宝箱。

ファッション イン ジャパン 1945-2020 —流行と社会


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2021.8.28(Sun)
ファッション イン ジャパン 1945-2020 —流行と社会
at 国立新美術館

国立新美術館で開催されている、“ファッション イン ジャパン” 展に行ってきました!

超充実の展示で、11時入場で入ったのに、外に出て時計を見たら14時半になっていてびっっっくりしました。
美術館最長滞在記録を大幅に更新しました………。

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展示は“ファッション イン ジャパン”の名の通り、ファッション史の中でも日本に焦点を当て、戦前から戦後、高度成長期を経て、現在までの日本のファッションの歴史を順に追っていく構成です。

戦前~戦後、“作る”時代

戦前の銀座の写真も見ることができます。
和服から洋服へと変遷を遂げた時代、今の視点でみても、お洋服がとってもかわいい。

アシンメトリーでバイカラーというか……バイ柄(?)な洋服が展示されていたのですが、今見てもすごくかわいい。
絶妙にダスティな色味。

戦時中は国民服やもんぺになってしまうのですが、厳しい時でもデザインに富んだもんぺが作られていて、人の心の芯にはどんな時にも
「おしゃれを楽しみたい」
という想いがあったのかもしれないな、と思います。

そして戦後。
戦後は洋裁学校で裁縫を習うのがブームになったんだそうです。

中原淳一

中原淳一は、レトロなイラストが今見てもとてもかわいいですが、服のデザインを手がけていたことを初めて知りました。
つぎはぎをアートに昇華させて生まれた着物や、ポップなスカートがとってもかわいかったです。

当時は服を“買う”のではなく“作る”時代で、雑誌に作り方やデザイン画が掲載されていたんだそうです。
すごい。

わたし、裁縫できない。笑

雑誌に掲載されているデザイン画のドレスやスカートの本物が展示されていてびっくり。
とにかく今見てもかわいいんです。

森英恵

そして、戦後から大活躍されていたのが森英恵さん。
素晴らしすぎます。
デザインの幅広さも素晴らしいですし、そのすべてがとってもかわいい。

森英恵さんは映画の衣装も数多く手がけられたそうで、いくつか展示されていました。
かわいい。かわいすぎてすごい。

女性の柄を男性のアロハシャツに用いて、それが流行になったんだそうです。

森英恵さんの洋服はその後もたくさん登場して、日本のファッション界を牽引された存在なのだなと実感しました…。すごい。

“作る”から“買う”へ

そして時代は、服を“作る”時代から“買う”時代へ。

デヴィッド・ボウイ×山本寛斎

山本寛斎がデザインしたことで有名なデヴィッド・ボウイのTOKYO POPの衣装も展示されています。
昔“David Bowie is”展に行ったときにも拝見した衣装。

今回は至近距離で見ることができました。
前と後ろをボタンでぱちぱち留めてあるのかな。

山本寛斎のファッションショーの動画や、衣装も拝見できたのですが、歌舞伎をモチーフにしていて圧倒されました。

ファッションデザイナーにとって服とは、身を包む機能ではなく、人体を媒介して表現する芸術なんだろうなぁ、と思いました。

資生堂

資生堂の広告も多く展示されていました。
資生堂は戦前から、人々を美しくし続けているんだなと実感しました。すごいです…。
化粧品のデザインもかわいい。

シャーベットトーン

特に感銘を受けたのが、リップの広告。
コピーはシャーベットトーン 冷たい色のおしゃれ”

リップにはいくつか種類があり、チェリーシャーベットやストロベリーシャーベットといった名前がついています。

シャーベットトーン 冷たい色のおしゃれ。

おしゃれすぎませんか?
今でもこのコピー絶対流行ります。
というか今でもシャーベットトーン絶対流行ります。

資生堂に限らず、キャッチコピーがおもしろい広告はほかにもたくさんあって、いいコピーは時代を問わず人の心に刺さるのだなぁと思いました。
「衣邦人」とか。うまい。

パルコ

パルコの広告もいくつか掲示されていました。
パルコの広告は今でも話題になることが多いと思いますが、歴史があるんですね。
渋谷パルコはファッションビル形態の先駆けらしいです。

三宅一生

ISSEY MIYAKEも、現代においてもひたすらに服の形状の可能性を突き詰め続けていました。
縫い合わせてからプリーツを折る手法はファッション界に衝撃を与えたのだそう。

ISSEY MIYAKEの世界観は服という枠の中で、どれだけ立体が進化し続けられるかを常に探求し続けているのだな、と感じました。

服がどのような形のパーツから生まれているのか考えることって少ないけれど、パターン引く人からすると、ISSEY MIYAKEのデザインは目から鱗のものばかりなのだと思います。

MILK

そして!!!
特筆すべきは!!!


MILKです!!!


MILK、展示されています!!!

実は先日、生まれて初めてMILKの本店の敷地内に入り、お買い物をしたのですが、その時に“ファッション イン ジャパン”のフライヤーがレジに置いてあったんです。

その時もう今日行くことは決まってたんですが、コミュ障すぎて店員さんに、なぜあるのか聞くことができず…。

そうしたら!ミルク!
めっちゃあった!!!

感動しました!!!

しかも、図録の表紙にミルクボーイ、裏表紙にミルクのお洋服が掲載されているんです!!!

しかもしかも、フォトスポットにも1970年の代表として選ばれているんです!


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MILK大好きなので、とってもうれしい😿

ファッションの歴史に名を刻んでいて、素晴らしいです…!

1970年だけでなく、現代の展示にも、ワンピースとハート型バッグと靴が展示されていました…!
ミルクボーイも!

本店に行ったときに買ったバッグを持っていたのでうれしかったです。
ワンピースもMILK着たらよかった!

最近、いつまでMILKを着ていいのか悩んでいたのですが、ファッションの歴史に名を刻んでいるブランドなら、胸を張ってこれからも着よう!と思いました。

MILKが似合う自分で在り続けられるよう、自分を磨き続けていきたいです。

テンションが上がったので、買うか悩んでいたワンピース買うことにしました。笑

その他

BABY, THE STARS SHINE BRIGHT

BABY,も展示されていました!
うさくみゃちゃんもいました。

ロリータ枠はBABY,、ゴシック枠はNAOTOでした。

BABY,には強烈に憧れて育ったのでうれしかったです。
結局一度もロリータを着られないまま大人になってしまったなぁ。

ロリータを着られなかった分(?)、いつか必ず宝塚のステージスタジオには、行きます…!
30歳になるまでには行きたい。

BABY,もフォトスポットに選ばれてました!


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フライヤーの中にもいましたよ。

小泉今日子さんの衣装

アイドルの衣装についてもスポットが当てられていました。
小泉今日子さんの衣装は3種類展示されていました。
どれもかわいかったなぁ。


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お花の立体感がすごかった!

HYSTERIC GLAMOUR

ヒステリックグラマーの広告写真とそのメイキングがかっこよかったです。
全身ヒステリックグラマーに身を包んだモデル(若手俳優やミュージシャン、アーティスト)がずらりと並んで、東京の街中で写真を撮影するんです。

街中に現れる統一された違和がとてもかっこよかったです。


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ヒステリックグラマーもフォトスポットに。(1990s)
左隣の1990sがミルクボーイです。

現代 ファッションショー

現代のパートは写真撮影OK。

モデル不在ではありますが、ファッションショーの様相です。
モデルが動かないファッションショー。

写真をいくつか。


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どれも美しいですね。

デザイナーにとって、ファッションは身に纏うアートなのだな、と改めて感じました。

美と熱を浴びる

服飾の美と、服飾に懸けるデザイナーの熱を浴びた空間でした。
パワーある空間です。

「流行は繰り返す」
とはよく言ったものですが、今の目で見てもかわいい服は昔の服にもたくさんありました。

かわいい!と流行する→飽きる→忘れられる→どこかで再び発見される→かわいい!と流行する、を繰り返している気がします。
流行は廃れると表現されがちですが、実は、廃れているのではなく、飽きられているだけではないか。
かわいいものは、たとえその流行が終わっても、かわいいことには変わりないのです。

今だからこそ、着る楽しみを思い出したい

近頃はこんな状況でお出かけの機会も減ってしまい、服を買うことが減ってしまった方も多いのではないでしょうか。
わたしもそのひとりです。

しかし、今日の展示を拝見して、いつの時代も一貫して、人の身体には、“好きなものを身に纏う楽しみ”という血が流れているのだなぁと実感しました。

ファッションについて考えるきっかけを与えるであろうこの展示は、服を新調する楽しみが減ってしまった今だからこそ、開催する意義があるのだと思います。

わたしも、新しい服が買いたくなりました。笑

美術館という場所

ところで余談ですが、わたしは美術館が好きです。

美術館が好きな理由の一つに、
「人がおしゃれをして出かける場所だから」
というのがあります。

美術館は美しいものが集まる空間。
美と対峙する前に、自分自身も美しくありたい。

よそ行きの服を選んでしまう方、多いのではないでしょうか。
わたしもそのひとりです。

実際、美術館に来られている方は、かわいい服を着ている方がとても多くて、このために選んだんだろうなぁと思うとほっこりした気持ちになります。

今日はファッションがテーマの展示だったせいか、おしゃれな方が特に多くて、なんだか心がほころびました。

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ファッション イン ジャパン展、9月6日(月)までです!
とってもおすすめです。

ボリュームある展示なので、しっかりごはんを食べて、パワーフルチャージで行かれるのをおすすめします!
日時指定券を買うとスムーズに入場できますよ~!


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